B6 S Coupe Introduction
このモデルは、ロード・タイプでもレーシング・タイプでも大きな賞賛を得ました。ALPINAは、このモデルで1973年と1977年のヨーロッパ・ツーリング・カー選手権で優勝しています。
BMW 6シリーズ・クーペの愛好家の間では、1978年に発表された出力300PSのBMW ALPINA B7 Turbo Coupe(Sバージョンは出力330PS、トルク512Nm)が大きな注目を集め、現在ではコレクターの間で羨望の的になっています。
最高速度300km/hは、B12 5.7 Coupeが1992年に達成した驚異の数字です。
その基準は、当時も今も、高級スポーツ・カー・レベルの走行性能でした。これは高いボディ品質と日常における最高の快適性が融合したものです。
ここに、ブッフローエからやってきた最新モデル、BMW ALPINA B6 Sが加わります。このモデルは、新しいボンネットが大きな特長となっています。センター・ピースがフロント・エッジからなだらかに上昇しながらフロント・ウインドーに到達し、フロントのみならず車両全体にわたって延びていく印象を与えています。
中央には、2つのエア・アウトレット・スロットが垂直に調和して設置されています。
レーシング・カーと同様に、ラジエーターからの排気がステンレス製のグリルを通して確実に排出されます。均整のとれたボンネットのラインは、B6 Sに力強さとエレガントな印象を与えています。
技術的に見ると、グラスファイバーとカーボンファイバーから構成される約10kg弱の軽量構造が魅力となっています。ボンネットを開くと、グラスファイバー繊維構造によるピュアな技術を見ることができます。
このエンジンには、Form follows function (形態は機能に従う)という原則が貫かれています。改良された冷却システムは、外気温が高い場合でも「537馬力」のすべてを使い切ることが可能です。
ALPINAのエンジニアは、1年間にわたりこのエンジンのポテンシャルをテストベンチと実車でテストしてきました。バルブ・タイミング・システムの変更により、排ガス温度が明らかに低くなるように燃焼プロセスが最適化されました。この温度変化によって、510PSから537PSへの出力アップおよびトルクを25Nm増加して725Nm(74.0kgm)に上げるための基盤が構築されました。BMW ALPINA B6 Sのエンジン・ルームを満たしている様々な技術から期待されることは、出力曲線を見ればよく分かります。
このエンジンは、わずか2,500回転で、既に約200PSもの出力を発生しています。5,500回転で最高出力の537PS(395kW)に到達します。したがって、B6 Sは非常に広い回転域で、常に最適な推進力を得ています。このデータが示しているエンジン特性は、これよりはるかに大きな排気量の自然吸気エンジンの特性と同じです。
B6 Sの走りは、自然なレスポンスと無理なく高回転まで回るエンジンを特徴としています。
非常に優秀なZF-6HP26 オートマチック・トランスミッションは、シフト・タイムを50%短縮しています。マニュアル・モードにおけるドライブ・フィーリングは、ダブル・クラッチ・ギアのシフト動作に匹敵します。変速時間はわずか0.1秒です。
特にスポーティな走りでは、新しく導入されたダブル・クラッチ機能が大きな役割を演じます。これはシフト・ダウン時に、エンジン回転数のリザーブを、走行安定性を損なうことなく100%使用できるようにする機能です。
スポーツSWITCH-TRONICの操作は極めて簡単です:ステアリング・ホイールの裏側にある2つのボタンを操作することで、ステアリング・ホイールから手を離さずにシフト・チェンジを行うことが可能です。さらなる開発の成果:以前のモデルでも衝撃的な値であった0-100km/h加速は、0.1秒縮まり4.5秒になりました(カブリオ:4.8秒)。
最高速度は3km/hアップして318km/hに達しています(カブリオ:313km/h)。これによって、B6 Sモデルは、世界的な評価を確立しているいくつかのスポーツ・カーと肩を並べ、最高のクラスに属することになりました。
作動原理は、それぞれ6個のインナー・ディスクとアウター・ディスクによるマルチ・ディスク・リミテッド・デファレンシャルとビスカス・カップリングの組み合わせです。
ロック値は加速時に30%、惰走時に20%です。この設計は、突然スロットルを絞ったときに生じるコーナーでの荷重変動を改善します。
このデファレンシャルは、多くの競合製品(回転数対応)とは異なり、トルクによって作動します。長所は、ロック介入までの反応時間が100分の数秒と非常に早く、ソフトで非常にコントロールが容易なことです。
ロックを早く開放することにより、カーブ走行時に調和の取れたステアリング操作が可能になります。
圧縮ストロークと伸長ストロークにおけるダンパー特性を調整することによって、快適性を損なうことなく、より鮮烈なスポーツ・キャラクターを実現しています。基本モードでは、ソフトなダンパー設定となり、急加速時には自動的に特性が変化します。例えば、うねった路面における高速時の追い越しでは、ダンパーは1秒以下の時間で緩衝力を自動的に上昇させ、安全な走行挙動を確保します。
ドライバーは、状況に応じてセンター・コンソールに設置されたスポーツ・ボタンを押すことで、スポーツライクな、つまりハードなダンパー特性を選択することができます。
B6 Sは、20インチ・ホイールにより、軽快で非常にニュートラルなハンドリングを可能にしています。この車は、ドライバーのステアリング操作に対し自然かつ正確に応答します。これには、スタビライザーの強固な設計が大きく貢献しています。これによって、カーブにおける傾きが抑制されます。
B6 Sのブレーキ・システムの性能は、その測定値(200km/hから停止するまでの時間は5.5秒以下)を見れば明らかです。この性能を実現しているのが、フロントおよびリヤに装備された大径ブレーキ・ディスクです。サイズはそれぞれ、374/36mm(フロント)、370/24mm(リヤ)です。2ピストンTEVESブレーキ・キャリパーにより、非常に高い制動力が得られ、最高の停止時安定性が確保されています。
標準装備のスポーツ・シートは、あなたの背中に沿ってソフトに曲がり、触覚的にも視覚的にも楽しめます。手に完璧にフィットするLAVALINAレザーでカバーされた3本のスポークSWITCH-TRONICステアリング・ホイールは、人間工学的にも完璧な設計となっています。
ドライバーの目前には、すっきりとレイアウトされた赤い指針付きALPINAインストゥルメント・パネルが備わります。
あなただけのBMW ALPINAをデザインしてみませんか。
例えば、高級ボディ・カラーであるALPINA スペシャル・メタリック・グリーンと最高級レザーを選択して、細部に至るまで手作業により仕上げることも可能です。

